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庭の松の手入れ|みどり摘みと古葉取りの考え方と、松枯れが疑われる場合の相談先

造園ナビ編集部

庭の松は、はさみで外側を刈り込む手入れでは形を保てません。春に伸びる新芽を整え、秋から冬に古い葉を取り除くという、松に特有の手入れが必要です。 本ページでは、一年の手入れの流れ、自分で行える範囲と業者に依頼する範囲、葉が急に赤くなった場合に考えられる松くい虫被害と相談先を整理します。

松の手入れは他の庭木と考え方が異なります

多くの庭木は、伸びた枝を切ることで形を整えます。松の場合は、枝を切るだけでなく、新芽の段階で伸び方を調整し、古い葉を手で取り除くことで形を保ちます。 作業の多くが手作業であり、木の形を見ながら一つずつ判断していくため、時間がかかります。

手入れを数年休むと、枝が長く伸び、葉が混み合って、内側の枝が枯れていきます。一度崩れた樹形を戻すには、数年をかけた手入れが必要になります。 松を庭に残す場合は、毎年の手入れを続けることが前提になります。

松の手入れは、春と秋から冬の二つの時期に分かれます。どちらを業者に依頼し、どちらを自分で行うかを先に決めておくと、年間の費用と作業の見通しが立ちます。

一年の手入れの流れ

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    春:新芽を整えるみどり摘み

    松は春に、枝先からろうそくのような新芽を伸ばします。この新芽をそのまま伸ばすと、枝が長く伸び、樹形が崩れます。新芽の数を減らしたり、長さを整えたりする作業をみどり摘みと呼びます。どの芽を残すかで、その後の枝の伸び方が決まるため、樹形を見ながら行う作業です。

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    夏:伸び具合と葉の状態を確認します

    みどり摘みの後に伸びた枝や葉の状態を確認します。夏は、葉の色の変化や、虫の付き方にも注意が必要な時期です。葉の一部ではなく木全体の色が変わる場合は、後述の松くい虫被害の可能性も考えます。

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    秋から冬:古い葉を取り除く作業

    松の葉は、古いものから順に落ちます。秋から冬にかけて、古い葉や混み合った葉を手で取り除き、枝の中まで日と風が入るように整えます。地域によってもみあげ、古葉取りなどと呼ばれます。不要な枝を切る剪定と合わせて行うことが一般的です。

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    冬:雪の多い地域の備え

    雪の多い地域では、枝が雪の重みで折れないように、雪吊りなどの備えをすることがあります。松の雪吊りは、木の形に合わせた技術が必要な作業です。冬の備えの考え方は、冬の庭木の寒さ対策のページで解説しています。

庭全体の作業の時期は庭木の年間メンテナンスカレンダー、冬の備えは冬の庭木の寒さ対策にまとめています。

自分で行える範囲と、業者に依頼する範囲

自分で行いやすい作業

手の届く高さにある枝のみどり摘み、落ちた葉の掃除、根元の雑草の除去などは、自分で行いやすい作業です。初めての場合は、どの芽を残すかの判断が難しいため、業者が手入れした後の形を参考にすると、残す芽の目安がつかみやすくなります。

業者に依頼したほうがよい作業

脚立が必要な高さの作業、太い枝を切る剪定、樹形を大きく作り直す作業、門かぶりの松のように形を保つ技術が必要な松は、業者に依頼します。松の手入れは手作業の時間が長く、他の庭木と比べて費用が高くなることがあります。

年に何回依頼するかを決めます

春のみどり摘みと、秋から冬の古葉取りの両方を依頼するか、どちらか一方にするかで、費用と樹形の保ち方が変わります。どちらか一方を自分で行い、もう一方を業者に依頼する方法もあります。

脚立を使う作業の危険は庭作業の事故を防ぐ、剪定費用の考え方は庭木の剪定費用の相場で解説しています。

葉が急に赤くなった場合に考えられること

松の葉が急に赤茶色に変わり、短い期間で木全体に広がる場合は、松くい虫被害(マツ材線虫病)の可能性があります。 林野庁によると、この被害は、マツノザイセンチュウという体長1ミリメートルにも満たない線虫が松の樹体内に入ることで引き起こされ、その線虫を松から松へ運ぶのが、マツノマダラカミキリというカミキリムシです。

林野庁は、松くい虫被害を依然として我が国最大の森林病虫害としています。全国の被害量は長期的に減少傾向でしたが、令和5年度に12年ぶりに増加し、令和7年度は前年度比163%の約63万立方メートルであったと公表しています。

次のような様子が見られる場合は、自己判断で様子を見続けず、相談することをおすすめします。

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    木全体、または大きな枝単位で、葉が短い期間に赤茶色に変わります。

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    葉の一部が傷むのではなく、変色が急速に広がります。

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    幹に、虫が出入りしたような小さな穴や、木くずが見られることがあります。

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    周囲の地域で、同じように松が枯れている場合があります。

葉の変色は、水不足や根の傷み、他の病害虫によって起きることもあります。原因の見分け方は庭木の害虫と病気、枯れているかどうかの確認方法は庭木が枯れたかどうかの見分け方で解説しています。

松枯れが疑われる場合の相談先

お住まいの市町村

日本緑化センターの資料では、松くい虫被害の防除は、国・都道府県・市町村・松林の管理者・地域住民などの関係者が一体となって取り組むことが重要とされています。庭木の扱いについては、市町村によって対応が異なるため、まず市町村の担当窓口(緑化・公園・農林などの担当)に、相談できるかを確認します。

樹木医

樹木医は、樹木の診断と治療を行う専門家で、一般財団法人日本緑化センターが資格の認定を行っています。松を残せるかどうかの判断を受けたい場合は、樹木医への相談が選択肢になります。相談の方法は、樹木医に相談する場面のページで解説しています。

松保護士

一般財団法人日本緑化センターは、平成16年度から、松くい虫の防除対策などの知識と技術をもつ専門技術者として松保護士を養成しています。同センターによると、令和8年4月1日現在、全国で486名の松保護士が登録されています。

造園業者

枯れた松の伐採や、予防のための薬剤の処置を依頼する場合は、松の扱いに慣れた造園業者に相談します。松くい虫被害が疑われることを伝え、伐採した木の処分の方法も確認します。

樹木医への相談の方法は樹木医に相談する場面で解説しています。予防のための薬剤の処置を検討する場合は、住宅地で庭木の消毒を行う・依頼する場合もご参照ください。

業者に依頼する際の確認事項

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    松の手入れの経験

    松の手入れは、他の庭木の剪定とは異なる技術が必要です。問い合わせの際に、松の手入れを行っているか、どのような作業を行うかを確認します。

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    作業の内容と時期

    みどり摘み、古葉取り、剪定のどれを依頼するかを伝え、見積書に作業の内容が分けて記載されているかを確認します。同じ松でも、作業の内容によって費用が変わります。

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    費用の決まり方

    松の手入れの費用は、木の高さや枝の広がり、作業時間によって決まることがあります。一本あたりの金額か、作業時間による金額かを確認します。樹種別の剪定費用の考え方は、剪定費用の相場のページで解説しています。

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    落ちた葉と枝の処分

    古葉取りでは、大量の葉が出ます。処分を見積もりに含めるかどうかを確認します。

継続して依頼する形態の選び方は年間契約とスポット依頼の選び方、仕上がりの方針の伝え方は仕上がりの方針と継続管理で解説しています。

よくある質問

Q. 松の手入れは、年に何回行えばよいですか。

A. 一般的には、春のみどり摘みと、秋から冬の古葉取りの年2回が基本とされます。ただし、松の大きさや樹形、求める仕上がりによって異なります。費用を抑えたい場合は、どちらか一方を業者に依頼し、もう一方を手の届く範囲で自分で行う方法もあります。

Q. 松の葉が急に赤くなりました。どうすればよいですか。

A. 木全体や大きな枝単位で、短い期間に葉が赤茶色に変わる場合は、松くい虫被害(マツ材線虫病)の可能性があります。林野庁によると、マツノザイセンチュウという線虫が松の樹体内に入ることで引き起こされ、その線虫をマツノマダラカミキリが松から松へ運びます。自己判断で放置せず、市町村の担当窓口や樹木医、造園業者に相談してください。

Q. 松くい虫の被害は今も起きているのですか。

A. 林野庁は、松くい虫被害を依然として我が国最大の森林病虫害としています。全国の被害量は長期的に減少傾向でしたが、令和5年度に12年ぶりに増加し、令和7年度は前年度比163%の約63万立方メートルであったと公表しています(令和8年9月30日更新)。

Q. 枯れた松は、そのままにしておいても問題ありませんか。

A. 松くい虫被害で枯れた木は、病原となる線虫を運ぶ虫の発生源になることがあります。また、枯れた木は枝が折れやすく、倒れる危険もあります。扱いについては、市町村の担当窓口や造園業者に相談してください。伐採した木の処分方法も、合わせて確認します。

Q. 松の手入れを自分で覚えることはできますか。

A. 手の届く範囲のみどり摘みや古葉取りは、自分で行う方も多い作業です。ただし、どの芽や枝を残すかで数年後の樹形が決まるため、最初は業者の作業を見たり、手入れ後の形を記録したりして、残し方の目安をつかむことをおすすめします。高所の作業は、脚立からの転落の危険があるため、業者に依頼してください。

本ページで参照した公的機関・団体の資料

本文の制度・団体に関する記述は、以下の公式ページの記載にもとづいています(2026年10月17日確認)。最新の内容は、各機関のページにてご確認ください。

関連ページ

松の手入れは、他の庭木と異なる技術が必要です。松の手入れを行っているかを確認したうえで、業者に相談することをおすすめします。

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本ページにはPR(広告)を含む場合があります。掲載情報は2026年10月17日時点のものです。